今回は顧客ニーズの見極め方です。
顧客ニーズを見極めることで、無駄な広告や無駄な顧客に販売して徒労に終わることが少なくなります。
価格競争を避けることができますし、利益率が確保できます。
「売上が一本柱だと不安なので、将来に備えて新規事業をやりたい」という声をよく聞きます。
資金に余裕があるうちに新規事業を模索することは正解だと思います。
ところが新規事業を進める上で、多くの人が陥る失敗あるあるがあります。
そこで、今回は新規事業でやってしまいがちな失敗トップ10を紹介します。
失敗する新規事業あるあるランキングトップ10
- ニーズがない商品を作ってしまう。
- ニーズがないターゲットに売ろうとする。
- ビジネスモデルに欠陥やボトルネックがあり売上が伸びない。
- 集客→購入→リピートの仕組みがなく人海戦術になっている。
- 経験やスキルが足りない自社社員だけでやることで時間の浪費・事業の遅延。
- 自己資金だけで拡大しようとして参入の遅れによる見えない機会損失。
- 的を得ていない無駄な投資による資金繰りの悪化。
- 人の意見を聞かず独自のやり方にこだわり時間・コストの浪費。
- 途中で諦めてしまう。
- 法令順守や社会的責任の軽視で信用を失う。
中でも1位の「ニーズがない商品を作ってしまう」というのは、本当にありがちです。
作った人はニーズがあると思っていたのに、販売してみたら全然売れなかったり、価格を下げても売れなかったということがあります。
どうしてそんなことが起こるのでしょうか。
もちろん正しくニーズを調査を実施できていないということに着きます。
では正しいニーズ調査となんなのでしょうか。
正しいニーズ調査とは
正しいニーズ調査とは、それを本当にお客さんがお金を出して買うのかということです。
よくある間違いは、アンケートを取ったときに、「ぜひ欲しい」「あれば欲しい」とい声が大半だったので、商品化してしまった。
仕入れてしまったということです。
お客さんは悪気はなく嘘をつきます。
欲しいですか?と聞くと「欲しい」と答えてしまうものです。
正しいニーズ調査をするためには、仕入れる前に前払いでお金をいただくことです。
前払いにしてくれたら多少割引をしたり、特典を付けたり、お客さんのメリットを付与しても良いと思います。
実際にお金を払ってくれているので、ニーズがなかったという間違いを回避できます。
クラウドファンディングなどが先払いのシステムでイメージしやすいと思います。
高額商品で全額前払いが難しい商品でしたら、1割だけでも先払いをしてもらえないか検討してみてください。
技術優先で作ってしまう失敗
大企業や高い技術企業にありがちなのですが、技術を使って商品を作ってしまうことです。
大事なのは、顧客は技術を使いたいわけではなく課題を解決したいのです。
例えば、洗濯機にユーザーは、これ以上洗浄力は求めていないのにメーカーは洗浄力を訴求しています。
これは代表的な顧客ニーズを無視した技術ありきの商品事例です。
テレビもそうです。これ以上画質を求めていないのに画質を訴求をしています。
もういい加減気が付いてほしいものです。
そうやって技術競争をしているうちに海外の企業と価格競争に陥って利益率がどんどん減っていきます。
何度も言いますが、一般のお客さんは技術は求めていません。
課題を解決できれば、その過程と手段は何でもいいのです。
商品開発をするときは技術ありきではなく、課題は何かという点に注目することです。
課題課題課題課題。
お客さんの立場に立って課題は何かを徹底して調査してください。
大事なのは課題解決力です。
自分が欲しい商品を作ってしまう失敗
自分が欲しい商品を作ろうする発想は悪いことではありません。
ただし、自分の主観だけに頼ると危険です。
失敗を回避するためには、先ほどのように前払いで少しでも払ってくれるお客さんがいるかどうか確かめる必要があります。
自分が欲しいと思っているのだから、同じように欲しい人がいるに決まっている、という考えは危険です。
本当にお金をもらえるかどうか、前払いで少しでももらえないか検証することをおすすめします。
商品ありき、ソリューションありきではなく、お金を払ってくれているかどうかを先に確かめることが新規事業の失敗を回避できます。
「ニーズがなかった」という失敗は本当にあるあるです。
「同じような商品が売れているからニーズがある」は間違い
これもあるあるです。
売れている商品があるから、似たような商品をエリアを変えて別の商圏なら売れるだろうという勘違いです。
そのエリアでは売れるけど、別のエリアで売れる保証はありません。
その場合も、その商圏で本当に売れるかどうか、商品を仕入れる前に前払いで払ってくれる人がいるかどうか、検証する必要があります。
本当に求められている商品なら前払いをしても買う人がいます。
もし、お客さんが少しも前払いをしてくれないなら、商品自体を見直す必要があるかもしれません。
この事前のニーズ調査は、どんな商売だったとしても共通です。
飲食店を始める場合でも
メディアを始める場合でも
ガジェットを仕入れるときでも
八百屋をやるときでも
何度も口酸っぱく言いますが、少しでもいいので先にお金をもらってください。
それだけで失敗の8割は回避できるはずです。
1984年神奈川県足柄上郡生まれ。
大事なのは売上より利益です。脱・価格競争コンサルタントとして、できるだけ広告費を減らしながら売上を増やせる方法をお伝えしています。