下請けから抜け出す方法(商談編)

今回は脱下請けシリーズとて今回は商談編です。

前回は営業編でした。

次は問い合わせが来てから商談を契約につなげるための方法です。

取引先がかかえる課題を確認する

言われたものを作るのは下請けのやることです。

取引先と対等な関係になりたければ、取引先の課題解決に一緒に取り組む必要があります。

そのために最初に確認するべきことは、何の課題を解決したいのか?というこです。

取引先が考えている解決方法よりも実はもっと安く早く解決方法があるかもしれません。

最近ですと、電車のホームドアの開閉システムの改修費が20億円が270万円で解決した事例がありましたね。

元々莫大な費用をかけて改修しようとしていたけど、発想の転換でQRコードで解決できたという事例でした。

もっと安く早くできる方法はないかな?と立ち止って探すことで意外な解決方法が見つかることがあります。

そうやって取引先の立場に立って解決方法を探すことで、下請けではなく対等なパートナーになれるわけです。

まずは、言われたものを言われた通りに作るのではなく、もっといい方法があるかもしれません。

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小長谷直登

それよりももっといい方法があるかもしれません。ちょっとお時間をいただければ模索してみます。と交渉してみましょう。それがBtoBビジネスの脱・下請けの一歩です。

上流の仕事に食い込め

事業には「上流」と「下流」があります。

下流の仕事(例:言われた通りの物を作る)は価格競争になりやすいです。

言われた通りものを作るのに大した差別化はできません。

せいぜい早く作るか、安く作るかくらいしかありません。

だから取引先もできるだけ早く安く作れるところを探します。

そんなところで戦っていては将来はありませんよね。

そこで、少しでも上流の仕事に食い込むことが大切です。

そのために取引先の課題を見つけ出し、解決策を提案することです。

課題解決の具体例

  • 取引先の本当の課題を聞き出す
  • もっといい課題解決方法を模索して提案する
  • 納品して終わりではなく、効果検証まで行い、次の提案につなげる
  • 必要に応じて他社を紹介する(win-winの関係を築く)

このように取引先の社員になったつもりで課題解決に取り組む商品をパッケージ化してください。

  • 作って終わりではなく、それが本当に役に立ったのか?
  • もっと課題を解決する方法はないか?

一緒に考えれば対等なパートナーとして扱ってくれます。

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小長谷直登

「何をいつまでに何個納品する」そんな見積もりは卒業しましょう。

他社を紹介するメリット

「他社を紹介すると自社の利益がないのでは?」と心配されるかもしれませんが、そんなことはありません。

他社を紹介して紹介料をもらえばいいんです。

そのためによく相談される課題を解決できる会社と業務提携しておき、何かあったら紹介しますね。と契約書に紹介の内容を書いておくだけです。

そういった形の事業を行ったことがない企業さんは、馴染みがないかもしれませんが、そんな風にひたすら課題のヒアリングと紹介をしていくことで、1つ事業にできるんです。

制作といった工程を省けるため、1人親方の会社でも出来ると思いますよ。

その分野で長年やってきた知見があれば、取引先には見えない視点が強みになると思いますよ。

値引き要求されたときに確認すること

もし見積もりを出して値下げを交渉されたら、取引先に以下のような質問をぶつけてみてください。

予算に合わない感じでしょうか?

他社と比べて高い感じでしょうか?

上司がこの金額だと納得しない感じでしょうか?

このように値下げ要求の理由をひとつずつ確認してください。

まずは「予算に合わない感じですか?」と聞いてみてください。

予算に合わないと言われた場合

こちら:予算が合わない感じでしょうか?

取引先:そうですね。下げられるだけ下げてもらいたいです。

こちら:うちは値下げはしていないので、機能を削るということであれば対応できます。

取引先:どこの機能を削れそうですか?

こちら:〇〇という機能がいらないのであれば、あと〇%までは下げられると思います。ただし、あとから欲しいとなった場合に、後付けだと〇倍工数がかかるので〇%では収まりません。将来的に必要になりそうであれば、残した方がいいと思います。

取引先:そうですね。可能性はあるので残した方が良さそうですね。

こちら:その点ここで話しても、後々ひっくり返ることがあるので上司に確認してみてください。

  1. 値下げをしていないこととはっきり伝えることで立場を上下関係を作らないこと
  2. 機能を削るなら見積もりを安くできるということで値引き以外で値段を下げる余地があること
  3. 上司に機能(仕様)がいるかいらないか確認をとってもらうこと

この3点を確認するだけで、そのあとの交渉が楽になります。

高いと言われた場合

「なんでこんなに高いの?」と言われた場合、このような会話で誤解を解いていくことです。

こちら:イメージされていたより高かったでしょうか?

取引先:そうですね。A社はこの見積もりの1/10だったんですよね。

こちら:あまりに安いので心配になりますが、A社はこの機能は入っているんですか?せっかく作ってもこの機能が入っていないと成果でないですよ。その点を確認されましたか?

取引先:そうなんですか!?確認してみます。

こちら:いくらA社が安くても成果がでない中途半端なものを作ってもお金の無駄ですからね。うちはその点オールインワンで入っていますので、品質は保証しますよ。

取引先:なるほど。そこまで盛り込んでいるなら安心ですね。

  • 高い気がする
  • 他社と比べて高い
  • イメージしていた値段よりも高かった

決裁者はだれなのか確認する

決裁者はあなたの目の前にいる人なのか?

それとも、さらに上の上司なのか?

決裁者が上司なのであれば、上司はいくらなら決定するものなのか?聞いてみてください。

上司がいくらなら決済してくれるのか聞かずに担当者同士で話しても前に進みません。

こちらが提示した額に合わせて、上司から「もっと下げられないか」とダラダラと値下げ交渉をされるのも生産的ではありません。

時は金なりですからね。

儲かっていない会社ほど案外無駄な時間を使っていることがあります。

それでも高いと言われたら安いだけの仕事はしないことです。

理不尽な値下げ要求は断る

お金がない(利益が出ていない)取引先と無理に関係を続けてもあなたの会社に長期的なメリットはありません。

みんなが疲弊するだけです。

取引先にも安定した品質を提供できなくなります。

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小長谷直登

理不尽な値下げ要求をしてくる会社はあなたの商品の価値が分かっていないので、無理に下げてはいけません。

まとめ:価値提供で差別化を

結局のところ、取引先と対等な関係を築くには、他社にはない価値を提供することが重要です。

それは必ずしも大きなことである必要はありません。

  • 取引先の業界をよく理解する
  • 課題解決のために一緒に考える姿勢を持つ
  • 常に新しい知識やスキルを学び続ける

これらの小さな積み重ねが、やがて大きな差となり、クライアントから「この会社なしでは困る」と思ってもらえるような存在になれるのです。さあ、あなたも今日から、クライアントとの関係を見直してみませんか?きっと、新しいビジネスチャンスが見えてくるはずです!

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小長谷直登

理不尽な値下げ要求をしてくる会社が多ければ、準備編に戻って上流を改めてくださいね。

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